
Morihide SAWADA : Musique Concrete (Tape Music)
Remaster from cassette tapes.
Materials were only his voices (excerpt track 3) and he used open reel tape effects and some pedals.
Track 1 & 2 were presented as installations by multi channel audio with effect photographs at the gallery in Tokyo.
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1. sky is water : water is sky (1996 / 2025)
Original version was in 4 channels and after SAWADA remixed 2 channel version.
2. subterranean site (1997 / 2025)
Original version was in 13 channels divided into 4 separate tapes and at the same time SAWADA made 2 channel version too .
3. Triangle Study ( unreleased 1990 / 2025)
Materials were only triangles played by SAWADA.
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トラック 1 & 2 は1996~1999年に東京のギャラリーにて、サウンドインスタレーションの形で発表された音楽です。
唯一現存していたカセットテープの音源をマスターとして2025年にリマスターされました。
これらはミュジーク・コンクレートによる標題音楽で、タイトル通り1曲目が「空と水」、2曲目が「地下世界」を表現しています。
素材を自分の声に限定した事で、生々しい作風になりました。
素材の加工にはオープンリール・テープデッキといくつかのエフェクターを使っています。
自由に歌ったメロディをパーツに分解し、そのパーツを組み合わせて別のメロディを作る。
あるいはテープを逆回転させたり、回転数を変えたりして、質感の異なった音に変形させる、等々。
切る、貼る、重ねる、みがく、整える、 といった作業を音に対して行うわけで、 自分では造形物を作る作業に近いのではないか? と思っています。
1 回目('96)の展示では、 このようにして作ったマテリアル(断片的な素材)を組み合わせて25分程度の曲を作り、4チャンネルステレオ作品にして会場で流 しました。
しかし、これでは長時間ギャラリーにいる人は何回も同じ曲を聴くことになっ てしまいます。

そこで、2 回目('97) の展示では、無数のマテリアルを独立した4本のテープに収め、 異なる位置に置かれた別々のスピーカーから4つを同時にならしてみました。
それぞれ単体では意味のないマテリアルが、 ギャラリーの空間でコラージュされて音楽を作ってゆくわけです。
それらの組み合わせはシンクロしておらず偶然にまかされており二度と再現はできません。
現在では当たり前に行われている立体的な音響の再生方法ですが、当時はまだ珍しかったと思います。

実は1999年にも3回目になる同様の展示を行っていました。
この時は2 回目と同じ手法で、声と同時に打楽器も録音し、メロディとリズムの断片的な「シーン」 (音響風景)をコラージュしてみました。
様々な感情やエネルギーをカオス状態にしてみたかったのですが、 それは即ち「自分」 と言うオブジェであったと、展示が終わった後で気がつきました。
ただ、この時の作品は自分の納得できるクオリティではなく、終了後にすべて破棄してしまいました。
CDRに収録した トラック 3 はこれらの展示とは関係のない物で、トライアングルの音を素材としたミュジーク・コンクレートです。
2025/11/10 SAWADA