
Morihide SAWADA : Musique concrete (Tape Music)
sky is water : water is sky (1996)
subterranean site (1997)
unreleased (1999)
1996~1999年に東京のギャラリーにて、サウンドインスタレーションの形で発表された音楽です。
これらの音楽は、思いつくまま自由に自分の声を演奏し、それを録音したテープを加工しながら作りました。
加工の仕方はさまざまです。
ひとつのメロディをパーツに分解し、そのパーツ を組み合わせて別のメロディを作る。
あるいはテープを逆回転させたり、回転数を変えたりして、質感の異なった音に変形させる、等々。
切る、貼る、重ねる、みがく、整える、 といった作業を音に対して行うわけで、 自分では造形物を作る作業に近いのではないか? と思っています。
1 回目('96)の展示では、 このようにして作ったマテリアル(断片的な素材)を組み合わせて25分程度の曲を作り、4チャンネルステレオ作品にして会場で流 しました。
しかし、これでは長時間ギャラリーにいる人は何回も同じ曲を聴くことになっ てしまいます。
そこで、2 回目('97) の展示では、無数のマテリアルを独立した4本のテープに収め、 異なる位置に置かれた別々のスピーカーから4つを同時にならしてみました。
それぞれ単体では意味のないマテリアルが、 ギャラリーの空間でコラージュされて音楽を作ってゆくわけです。
それらの組み合わせはシンクロしておらず偶然にまかされており二度と再現はできません。
現在では当たり前に行われている立体的な音響の再生方法です。
3 回目('99)の展示は2 回目と同じ手法で、声と同時に打楽器も録音し、メロディとリズムの断片的な「シーン」 (音響風景)をコラージュしてみました。
様々な感情やエネルギーをカオス状態にしてみたかったのですが、 それは即ち「自分」 と言うオブジェであったと、展示が終わった後で気がつきました。
ただ、この時の作品は自分の納得できるクオリティではなく、終了後にすべて破棄してしまいました。
2025/11/10 SAWADA